KADOKAWA元室長、贈賄容疑認める 「謝礼7600万円送金」!?

東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、出版大手「KADOKAWA」(東京都千代田区)社員で元五輪担当室長の真庭京治容疑者(63)が、大会組織委員会の高橋晴行氏(78)を収賄の疑いで再逮捕された事件で、真庭容疑者は、東京地検特捜部の調べに対し、「収賄容疑ではありません。東京地検特捜部は事件関係者への取材で、同容疑者が容疑を認めていることを明らかにした。五輪担当の元理事、真庭恭治容疑者(63)は「大会スポンサーに選ばれた謝礼として、計約7600万円を振り込んだ」と供述しているという。
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 元取締役は、知人のコンサルティング会社「コモンズ2」(東京都中央区)社長、深見和正容疑者(73)=収賄容疑で逮捕=と共謀し、KADOKAWAからスポンサーに選ばれるよう依頼を受け、2019年7月から21年1月まで10回にわたって総額約7600万円の賄賂を受け取った疑いも持たれている。贈収賄の疑いは、馬庭元事務長のほか、同社顧問で当時専務の吉原敏行容疑者(64)も贈賄の疑いで逮捕された。
 関係者によると、KADOKAWAは2007年4月、コモンズ2がスポンサーに決定した後、スポーツビジネスコンサルタント契約を締結した。馬庭元監督によると、逮捕前の社内調査で、スポンサー選定を支援した元役員への謝礼も含め、コンサルティング料として計約7600万円をコモンズ2に送金したと供述しているという。また、特捜部の調べに対し、同様の供述をしているという。
 元取締役はコモンズ2の株式を20%保有し、一時期、同社の取締役を務めていた。特捜部は、元取締役が組織委にKADOKAWAのスポンサー就任を働きかけ、コモンズ2を賄賂の「受け皿」として利用したとみている。関係者によると、元役員や深見社長は容疑を否認しているという。