大神様を抱きしめた話

いつも通りの鈴の鳴るようなあれかな声が彼女の口から紡ぎ出される主の命により私は少しの間留守に致します。
ですのでやしろの不審はお急ぎにならぬようお願い致します。まる様どうぞお心安らかにワセリンなどならないでくださいあなた様のご健勝をお祈りしております俺の口は動かないしかし金縛りのようになった体は唐突にそして自分でも驚くような動きを行った一瞬の後俺は大神様を両腕で抱きしめていた。
駄目ですどこにも行ってはここにこの場所にいてください彼女を抱きしめると同時に大声で叫んだ彼女の五体はか細く華奢でそして燃えるように扱った彼女は何も言わずにそっと俺の頭の後ろに両手を回しキュッと少し力を入れ抱きしめた。
しかしすぐに俺の頭を両手で挟み俺の顔彼女の顔の正面に持ってきた間近に彼女の漆黒の瞳がある