イキナリ！？ ステーキ」が苦境に立たされている。
いきなり！ステーキ」は2019年に全国493店舗に拡大したが、近年の大量閉店の影響で直近の22年8月時点では215店舗と、ピーク時の半分以下になっている。
ペッパーフードサービスの一瀬邦夫氏を起用した店内ポスターと、「焼肉ライク」無煙ロースターをお客様一人ひとりに。
そんな中、今月12日、「いきなりステーキ」を運営するペッパーフードサービスの一瀬邦夫社長が、経営不振の責任を取って辞任した。しかし、後任の社長には長男で副社長の一瀬健作氏が就任し、「世襲人事だ」と否定的な意見も多く出ている。
焼肉ライクは、「いきなりステーキ」の跡地に新店を次々とオープンしている。
そんな中、焼肉チェーン「焼肉ライク」は積極的な出店を続け、2018年に新橋に1号店をオープンし、数年で2022年8月時点で86店舗まで一気に店舗数を増やしています。
しかも、その積極的な姿勢は出店スタイルにも表れている。閉店した「いきなりステーキ」の店舗を「居抜き」（設備などを残したまま新規に売買・賃貸すること）で出店する「焼肉ライク」が増えているのだ。例えば、2022年4月にオープンした「焼肉ライク南池袋店」は、かつて「いきなりステーキ」が営業していた場所です。横浜関内店や恵比寿店でも同様の状況が起きている。
いきなり！ステーキ」と「焼肉ライク」は、早くからライバルとして語られてきた。両社とも2010年代の登場直後から大人気となり、チェーン店の出店スピードからは考えられないほどのスピードで新店を展開してきた。相次ぐ新規出店の中で、必然的に両社はライバルとして顧客争奪戦を繰り広げるようになった。
2019年1月15日付のデイリー新潮の記事「『いきなり! ステーキ』と『焼肉ライク』、戦場は『後楽園』の “代理戦争”」では、両社とフランチャイズ契約を結ぶ後楽園ホールディングスを舞台に、両社の戦いが描かれている。この時点では、まだ両社の対決は決着していなかった。